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2004年03月11日

舞い上がったサル

デズモンド・モリス著 「舞い上がったサル」 を読む。
Desmond Morris「The Human Animal」

原題の直訳だと「人間という動物」です。
邦題の「舞い上がったサル」から「思い上がった」という意味かと勘違いしてしまいました。

邦題は、冒頭の文章から採用したものです。
『人間は動物である。
怪獣そののけに獰猛なこともあり、そうかと思えば気高い存在となることもある、動物であることには変わりはない。
私たちは自分のことを堕ちた天使と考えたがるが、実は舞い上がった猿なのである。』

著者のデズモンド・モリスは 「裸のサル」 で著名な動物研究家です。
「裸のサル」は、学生時代に読んで非常に感銘を受けました。
「裸のサル」とは、人間のサルの一種であり、サルの中でも体毛がない種という外観上の特徴をあわらした、象徴的な表題です。
そこには、行動動物学の立場から、人間を観察した記録が書かれいます。

「舞い上がったサル」では、その観察をさらに押し進めて、習慣・伝統・文化という比較人類学の分野に入ってます。
比較人類学は人種や地域による差異を研究するものです。
この本では先祖のサルから受け継いだ根本に流れる共通点について書かれています。
頭を上下に振るとイエス、縦に振るとノーというボディ・ランゲージは、世界共通のものです。
これは、授乳期に乳首を探すときに頭を上下に振り、満腹すると首を横にそむけるという行動が原点だそうです。
一方、習慣・伝統・文化による違いも述べています。
親指と人差し指で輪を作ると、米国ではOKの意味ですが、イタリアの一地方では卑猥なしぐさちとなり、日本ではお金の意味だそうです。

今の日本では、OKの意味で使うことが多いですね。
これも米国の影響でしょうか。

人間から体毛がなくなったことには、諸説ありいまだ真相は謎です。
この本では、進化の一時期に水中で生活していたという水棲説を支持しています。
この説はさほど一般的ではないが、ダイバー仲間では有名です。
ジャック・マイヨールは、人間はイルかと同属だという意味で、「イルカ人間:Homo Delphinus」と命名しています。

投稿者 ken : 2004年03月11日 23:16

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